詩を味わう『ポケット詩集』 018:汲む ― 茨木のり子

詩を味わう『ポケット詩集』 018:汲む ― 茨木のり子 より抜粋
    「大人になるというのは すれっからしになることだと 思い込んでいた少女の頃 立居振舞の美しい 発音の正確な 素敵な女のひとと会いました そのひとは私の背のびを見すかしたように なにげない話に言いました」
以上、引用は、田中和雄 編『ポケット詩集』P80、81より この立居振舞の美しいおんなのひともきっと若い頃には この詩の作者のように思っていたのだろうなと思わせる。 同じ気持ちになった人でないと人の気持ちはなかなかわからないものだから……。 結局、ひとはその人自身である時が一番輝いている。 自分以外の他の人になる必要などないのだ。