スピリチュアル 北の国から 026:語り「恵子ちゃん――。母さん。ぼくはこの家では――明らかに一人だけきらわれており」

スピリチュアル 北の国から 026:語り「恵子ちゃん――。母さん。ぼくはこの家では――明らかに一人だけきらわれており」

語り「恵子ちゃん――。母さん。ぼくはこの家では――明らかに一人だけきらわれており」

純。

その視線に現れるキツネ。

純をうかがい、迷っている。

風の音。

純。

ソロソロとかがんで石をつかむ。

キツネ。

蛍の声「(とつぜん)お兄ちゃん!!」

ふりむく純。

五郎に肩車した螢。

キツネ。

純――キツネにむかい石をほうる。

キツネ逃げる。

螢「(泣きそうに)いやだァ!!やめてえ!!」

純、また石をつかみ、ほうり投げる。

そしてまた。

その手が五郎につかまれる。

五郎、いきなり純のほおをたたく。

純。

五郎、もういちど純のほおをたたく。

以上、引用は、倉本 聰 (著)『定本 北の国から』P102より

 

五郎さんの家で、みんなで話をしていた。螢は五郎の膝の上に。
つららが来て、草太を呼んでほしいと、そのやりとりを純が手伝うのだけど、五郎に出たり入ったりして寒いといわれる純。
そうこうしているうちに、つららは闇の中に消えていった。

 

中では、あれほど他人の悪口はいけませんと言った五郎までもが一緒になって、杵次のことを悪く言っている。
それらを見ていて、純は疎外感を感じ……引用した文に続く。

 

この五郎が純をたたくシーンは、北の国から全般を通しても、かなり印象に残るシーンです。
実は、撮影の裏話を話せば、このシーンと次から続くシーンとでは、場所が変わっています。

 

家は、麓郷ですが、外のキツネのシーンは、三角屋根のあのホテルの裏で撮影されています。

 

ロケ地の距離と時間は離れているのに、あの緊迫感は全然変わらない……。
ほんとドラマを創る人の情熱が伝わってくるエピソードです。